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神奈川県の山

大倉からシダンゴ山へ


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三日分を一日で縦走
日程 2007年10月07日(日)
山名 鍋割山,雨山,檜岳,シダンゴ山
山域 丹沢
入/下山地 大倉/寄
メンバー 単独

コース(タイム)

大倉(7:58)−(10:09)金冷シ−(11:00)鍋割山(11:28)−(12:59)雨山−(13:51)伊勢沢ノ頭−(15:45)シダンゴ山−(16:33)寄

 渋沢駅を出発したすし詰めの満員バスは、途中の停留所で降りる者もなく終着地である大倉に到着。早速大倉尾根を目指して歩き始める。レストハウスの横にある休憩室の前では、外にテーブルを出して入山届けの受付が行われていた。
 空は快晴で、暑くもなく寒くもないこの時期の山歩きは一番快適な季節だ。しばらくはアスファルト道で、途中自販機で清涼飲料を買っておく。ザックには500mlのお茶もあったが、今日は長丁場になりそうだったので水分は多めにあった方が安心である。

photo 192*128 【大倉バスターミナル】

 秦野ビジターセンターや戸川公園があり、遊べる場所でもある。ビジターセンターでは丹沢の自然を紹介するコーナーがあり、バスの待ち時間に退屈しない。ただし開館は16:30まで。

 うっそうとした杉林の中に入り、足元の花の写真を撮りながら歩く。大倉山の家を通過し、観音茶屋の半透明屋根の下をくぐり、二俣の分岐に到着する。

photo 192*128 【二俣】

 道は左右に分かれる。どちらに行ってもその先で合流する。左に行けば、水場のあるパノラマ展望台だが、確かその水は有料だったので、敬遠することにした。右の道の方が距離も短い。

 二俣から10分ほど登っていくと合流地点となり、ベンチでは親子連れが休憩している。その親子連れの身内では無いと思われる爺さんが子供達に演説をぶっていた。
 見晴らし茶屋が近くなると、音楽が聞こえてくる。見晴茶屋は60周年だそうで、小屋の前のテラスではアコーディオンやギターでフォークソングを演奏し、客がそれにあわせて歌っている。山で歌われる歌は常に往年の歌ばかりだ。私の世代でもすでに分からない。

photo 192*128 【見晴茶屋】

 以前来たときはテラスはなかった気がする。最近できたのだろうか。

 上り坂が続く。多くの人が前を歩いている。人よりもペースが速いので後ろに付くと抜かしてくれる人がいれば、意地でも抜かせない人もいる。大声でしゃべりまくる親父もいる。登る体力よりもしゃべる体力の方が消耗するのではないだろうかと思えるほどである。

photo 192*128 【木道】

 この先は植樹されたもみじ坂となる。

 駒止茶屋、堀山の家と立て続けに小屋を通過する。これまで小屋の売店が営業しているときに通ったことがなかったので、営業している状態を見るのは新鮮である。樹林帯を抜けてひとしきり登ると展望が開けてた花立山荘に到着する。

photo 192*128 【立花山荘】

 展望の良い山荘。この日は富士山が見えた。大倉尾根は何度も来ているが、富士山が見えたのはこれが初めて。

 立花山荘から10分ほど歩くと金冷シという分岐に出る。ほとんどの登山者は右手の塔ノ岳へ行く。自分もこれまで右にしか行ったことがない。しかし今回は初めて左へ進むことにした。鍋割山までは2kmである。
 突然藪から鹿が現れた。こっちがびっくりする前に鹿の方が驚いたようだ。一目散に逃げ去ってしまった。丹沢で人を見て逃げる鹿も珍しい。塔ノ岳山頂などエサをねだって近寄ってくる鹿は多いのである。
 鍋割山(1272.5m)に到着し、早速山荘で鍋焼きうどんを注文する。注文客が多く、紙のリストの一番下に自分の名前と数量を書くようになっている。8杯待ちだったが10分ほどでできあがり名前を呼ばれた。

photo 192*128 【鍋割山からの富士】

 鍋割山荘の周辺は小広く草原となっているので、腰を下ろして休憩している人が多い。方位盤があり、この日は展望がよく見えている。

photo 192*128 【鍋割山頂上】

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 名物、鍋焼きうどんの幟が立っている。小屋のまわりでは多くの人がこのうどんをすすっていた。10年ぶりに食べてみたが、見た目や味はほとんど変わってなかった。(10年前の記録

 腹ごしらえを済ませると行動開始。雨山峠方面へ向かう。ここからは崩落箇所があるらしく、掲示板では通行厳重注意と脅している。確かに雨山峠にかけてはクサリ場など危険な場所はあったが、難はなかった。人も若干歩いていた(やはり少ない)。

photo 192*128 【鍋割峠】

 鍋割峠から寄方面へ下ることも考えられたが、雨山の方へ回っていくことにした。たまには長丁場を歩いてみたかったのである。峠で休憩したかったが、先客がいたのでそのまま通過。


 雨山峠から檜岳山稜を歩く。以前来たときよりアップダウンが多いという印象だが、大倉尾根を越えてすでに疲れていたからかもしれない。雨山(1176m)を越え、檜岳のピークを探す。探すというのも、前回来たときは、檜岳のピークに気づかずに通過してしまったからである。樹林帯の稜線で眺望もなくどこが山頂だか分かりにくいのである。
 注意して歩いたおかげで、檜岳(1166.8m)のピークを確認。指導標に小さく檜岳と書かれていた。標高に至ってはガムテープに1166Mと書かれたものが貼られていた。
 檜岳からは樹林の立ち枯れが目立ち、鹿よけの柵が張り巡らされている。その柵に沿って歩いていく。伊勢沢の頭を越えたあたりの下り坂で道に迷った。どうやら作業道に迷い込んだようだ。気がついたら急斜面で辺りは木が伐採されまくっている。下り道は消えていた。道に迷ったら戻るのが鉄則で、急坂を登り返すと間もなく登山道らしき道を発見。テープもあったので今度は間違いないはずだ。
 秦野峠に出る。シダンゴ山まで2.9kmと指導標に書かれている。すでに足も痛くなり、早く帰りたかったが、ここからの最短ルートは結局シダンゴ山を経由しなければならないようだ。林道を歩きまくって寄へ直接行く道もあったが時間的には大差ないので、この際シダンゴ山経由で行くことにした。
 鹿よけの柵が左右に壁となって続く道があり、その幅が1mほどでやけに狭くなる。しかも有刺鉄線が張られているのである。右でも左でも少しでも横に傾こうものなら容赦なく刺が体を襲ってくるのである。緊張しながらその場を通り抜けた。
 有刺鉄線地獄から逃れると林道秦野峠に出る。林道竣工記念の石に座って休憩する。
 人も車も通らない林道をしばらく歩く。アスファルトからダートに道が変わると、ススキの路側帯が続く。左手に樹林にシダンゴ山への登山道があるのでそこへ入っていく。宮地山への分岐を通過すると10分ほどでシダンゴ山の山頂に到着する。

photo 192*128 【シダンゴ山頂上】

 シダンゴ山(758.1m)
 シダンゴ山の由来は、旧中国の異称である震旦郷から来ているという。山頂の碑に詳しく説明がある。


 檜岳からすでに人の気配は全くなく、シダンゴ山でも人の姿はない。すでに夕暮れが近いのだろう、木々に差している太陽の光が赤みがかっている。明るいうちにバス停まで降りていかなければならないので、山頂ではわずかにうろうろしただけで、奥の下山道へ向かった。
 杉林の中の道は薄暗いが、明瞭な道を下っていく。下界が近づくとイノシシ防護策の扉に突き当たる。扉はしっかりと閉められ、反対側からロックされていた。身を乗り出してそのロックを解除しなければならなかった。
 扉の外に出ると目の前には茶畑が広がっていた。茶畑の間の通路はかなりの急勾配で、転がり落ちないように、足に制動を効かせて慎重に下らなければならなかった。
 指導標の行き先が、自然養林村管理センターに変わる。山から下りる者が管理センターに用などあるわけがないのに、なぜバス停を行き先にしないのだろうか。このまま管理センターを目指していって、果たしてバス停にたどり着く事ができるのか不安になる。とりあえず、道は管理センターとやらへ続いているのでその方へ進む。
 中津川に架かる大寺橋を渡ると寄バス停のある広場が見えてくる。明るいうちに何とかバス停に到着することができた。1時間に一本ほどしかないバスは、ちょうど30分後だった。
 18:10発のバスに乗り、新松田駅経由で自宅に戻る。この日の山行は温泉無しだった。

登山道の花
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 【ミズヒキ】
 【ゲンノショウコ】
 【アザミ】
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 【リュウノウギク】
 【イワシャジン】
 【ホトトギス】
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 【ヒガンバナ】
 【■■】
 【ヤマトリカブト】

Camera:Panasonic DMC-FX9,Canon EOS 10D

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