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広州放浪記-2013年

広州放浪記-2013年

特に目的もなくふらっと広州へ

特に目的もなくふらっと広州へ

【広州のシンボル五羊石像】

広州のシンボル五羊石像


山行情報
日程 2013年11月23日-27日
滞在地 広州市
レート 18.45円/元(成田空港)
費用 ツアー:66,820円(TAX・燃料等込み)
成田往復:6,300円



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コース(タイム)

成田(17:10)=(21:35)広州=ホテル=南沙=広州市内=広州市内=広州=成田

 《旅行概略》
 知人に誘われ広州に行くことになった。JTBのフリーツアーで、広州往復ホテル付き四泊五日で7万円以下だった。円安のため以前よりは高くなっているが、11月は比較的安い時期である。今回は特に目的のない旅になるが、中国でリリースされているalanのCDがほしかったので、それを買うことが広州に行く唯一の目的となる。

 《アプローチ編》
 成田空港発は夜になる。昼過ぎに自宅を出てYCATで空港へ。高速バスは空いていて、道も順調だった。成田空港内にある旅行会社のカウンターも空いていて、手続きはすぐに完了。知人と合流し、チェックインを済ませてからレストランでオムライスを食べる。この支払いでしばらく円を使うことはなくなる。人民元は今まで貯めていたものを持ってきていた。
 NH933便広州行きの待合室は中国人ばかりで、日本人は少ないようだ。日本人の中国旅行離れは進んでいるようだが、中国人客が増えているので航空会社としては困っていないのだろう。搭乗時間となり、バスに乗って航空機まで移動することになった。搭乗後も滑走路までずいぶん走っていたようだ。
 広州までは約5時間、文庫本を読んだり、座席のモニターで映画を見たりして過ごした。現地時間の21時半くらいに広州に降り立った。外は弱い雨が降っているようで、湿気があり暖かい。
 広州空港は広く、遅い時間ではあるものの多くの人が行き交っている。アジアのハブ空港として機能しているのだろう。この時間の成田空港は閑古鳥が鳴いているはずだ。現地旅行社の出迎えでホテルまで送ってもらった。
 四泊するホテルは華厦大酒店(Hotel Landmark Canton)で、海珠広場のすぐ隣だ。地下鉄の駅も近くにあり便利な場所にある。チェックイン後ひとまず部屋に入り、知人は夜の街に消えていったので、自分は近くのコンビニで夜食を買い、部屋で食べた。日本時間ではすでに24時を回っているが、時差が1時間なので23時過ぎである。ホテルの部屋からは街の夜景が綺麗に見えている。


広州の夜明け
【広州の夜明け】
   珠江の畔を歩く
【珠江の畔を歩く】

【11月24日】
 昨夜は遅かったので少々寝坊。ホテルの朝食バイキングは6:30からオープンだが、7時過ぎにのそのそと出かけ、たらふく食べた。レストランはホテルの最上階で眺めが良い。雨もすっかりやんだようだ。
 朝食後はホテルのすぐ横を流れる珠江の畔の遊歩道を歩いて沙面公園へ向かった。珠江は川幅こそ日本の一級河川並みだが、流れる水の量は比べものにならない。まさに大河である。雲南省から2000km余りを流れてきており、流域の廃棄物を集めたせいか綺麗ではない。

沙面公園の銅像
【沙面公園の銅像】
   沙面大街の洋風建築
【沙面大街の洋風建築】

 沙面は東西900mほどの細長い島になっていて、英仏の租界地だった場所である。そのため、洋風建築が多く、公園として整備されているところもある。島内にはあちこちに銅像が建ち、人民の憩いの場となっている。
 ぷらぷらと歩いているうちにホテルからだいぶ離れてしまった。ショッピング街で賑わいのある下九路まできたところで、タクシーでホテルに戻った。

賑わう下九路
【賑わう下九路】
   南沙天后聖像
【南沙天后聖像】

 昼食は地下鉄で二駅ほど行ったところのレストランで中華料理を食べ、さらに地下鉄を乗り継いで2時間ほど先にある南沙の街へ向かった。南沙は開発区で多くの工場が進出し、高層マンションが次々と建設されている。トヨタ自動車もここに進出し、中国向けの自動車を生産している。
 広州市内の地下鉄は南沙地区では地上の高架を走っている。終着駅の金洲駅に降り立つと外は雨が降っていた。南沙は観光客が訪れるような所ではないが、唯一といえる見所が南沙天后宮である。
 駅前からタクシーで南沙天后宮まで行くのだが、階段下で待ちかまえている白タク親父との価格交渉が成立し、その普通車に乗り込んだ。雨の中、荒っぽい運転で爆走し、天后宮の入り口だろうか、人やバスが集まる場所で降ろされる。
 露天で折りたたみ傘を買い、公園のような所に入っていく(入場無料)。園内の舗装道を歩いていると時々電気カートが通り過ぎていくが、やがて目の前に崖の上に立つ塔が見えてくる。天后宮の入り口はその塔の反対側にあるようだ。雨のためか来場客は少ないようだが、若者の姿が目立つ。地方の街で、遊ぶような場所も少ないのだろうか。20分ほど歩くとようやく天后宮の正面に出て、巨大な南沙天后聖像が見えてくる。
 南沙天后宮はいわゆる媽祖廟で、海の守り神として漁民の信仰を集めているものだ。横浜の中華街にも媽祖廟があり、いずれも豪華絢爛に飾り付けている。南沙の方は明代に立てられ、現在の像は1994年に再建されている。天后宮は有料で、20元のチケットを買って中に入る。
 本殿に向かって広く長い階段が続き、それを上っていく。山門をくぐり、正殿まで上り、振り返ると海の方が一望できる(海と言っても河口)。天気が良いと絶景だろう。さらに階段を上り、大角山の塔(南玲塔)の下まで来る。塔は中に入れないようだ。風雨が強く、塔をぐるりと一週回って下った。

大角山の塔
【大角山の塔】
   南沙の居住区
【南沙の居住区】

 天后宮一帯は公園として整備され、天后宮、蒲洲花園、大角山と三つにエリアが分かれている。本来なら一日かけて見回りたいところだが、今回は時間が無く天后宮だけに終わった。またいずれ来る機会があれば、特に天気が良い時に来たいものだ。
 帰りはまた乗り合いの白タクに乗り、街の中心部で降ろしてもらった。知人が以前住んでいたという町並みをみて、日本料理屋の店に入った。この店は駐在員御用達の店で、ここに来れば、見知った日本人に会えるような場所らしい。メニューは日本の居酒屋で出るような料理がだいたい揃っていて、それほど高くはない。ここで二人の日本人(メイコー)と知り合い、海外での苦労話を拝聴した。

広州の地下鉄
【広州の地下鉄】
   ■■
【六榕寺の花塔】

 最終便に近い広州中心地行きの地下鉄はガラガラで、うとうとしながら2時間ほどかけてホテルへ戻った。

【11月25日】
 広州三日目。まだ暗いうちに朝バイキングを食べ、一人で街へ繰り出した。ホテル前の海珠広場を横切り解放南路を北へ歩いた。まず向かったのは花塔のある六榕寺。ここは8時開業なので、早い時間だと最初にここを訪れるのが効率良い。入場料は5元と昔から変わらない。
 六榕寺は以前にも来たことがあるが、時間がなかったので塔の上まで登ることはできなかった。今回は上まで行くのが目的だった。しかし塔の下まで行ってみると、「停止上塔」と書かれた張り紙があり、塔の中に入ること自体が中止と成っているようだ。仕方がないので、大雄宝殿の中などを見て回って次の地へ向かった。
 解放南路をさらに北へ進み、西漢南越王墓博物館へ立ち寄った。9時開館の10分ほど前に着いたのでしばらく待った。博物館の目の前は大通りの解放南路で多くの車が行き交っている。

植物のある解放南路の陸橋
【植物のある解放南路の陸橋】
   西漢南越王墓博物館
【西漢南越王墓博物館】

 西漢南越王墓博物館は、秦の将軍だった趙佗(ちょうだ)の墓が発見(1983年)されたところに建てられた博物館である。趙佗は始皇帝の死後、役人として統治していた土地で南越国を建国し王と称している。いわゆる「項羽と劉邦」の時代である。館内には、宮殿で使われた貴重な品々や、王墓から出土した絲縷玉衣など珍しいものが展示されている。また、博物館そのものが王墓の場所にあるので、石室もそのままの場所で見学することができる。
 博物館を小一時間見学し、通りの反対側にある越秀公園へ向かった。市の中心部にある緑豊かな広大な公園である。ここに来た目的は、五羊石像を見るためである。五羊石像は広州における五穀豊穣のシンボルで、多くの人民がこの像の前で写真を撮っていた。

王墓の石室
【王墓の石室】
   越秀公園入口
【越秀公園入口】

 越秀公園を出て、地下鉄でホテルへ戻り一休みしてから、イオンのある商業地に行くことにする。そこには広州で一番大きい広州購書中心という本屋があるからだ。地下鉄を乗り継ぎ、体育西路という駅で降りると、目の前がイオンの入り口だった。いったん地上に出て、目指す本屋へ向かったが、ビルが丸ごと本屋なのですぐに見つかった。ここで今回の目的であるalanのCDをあっけなく購入した。

広州購書中心
【広州購書中心】
   広州動物園のパンダ
【広州動物園のパンダ】


【11月26日】
 広州四日目。この日も朝から出かける。朝の地下鉄は激混みである。東京のラッシュアワーはオヤジが多いが、ここは若者が多いのが特徴的だ。人の波にもまれて動物園駅で地上に出た。
 向かったのは広州動物園。パンダを見るためである。駅の出口の目の前が動物園で入場料は20元。中に入ると園のほぼ真ん中にあるパンダ舎へ向かった。パンダ舎の周りには庭があるが、まだ係員が掃除中でパンダは部屋の中にいるようだ。中にパンダは二匹いるようだがどうも見にくい。とても写真を撮る状態ではない。サッシにもたれるパンダの背中を撮っただけだ。やはりまともにパンダを見ようと思ったら、北京動物園が一番だ。数も多いし、近くで見ることもできる。(成都パンダ繁育研究基地は行ったことがない)
 広州動物園には、ホワイトタイガーやホワイトライオンがいたがこれは珍しいのだろうか。驚いたのは、ヘビなど爬虫類の部屋では、小さなネズミと一緒に入れられていることだ。ネズミは恐れるそびれもなくヘビの周りを歩き回っているが、いずれ食べられてしまうのだろう。来場者の目の前でそれが行われることもあるのだろう。日本の動物園では考えられないことだが、それが本来の姿なのだろう。

ヘビと一緒のネズミ
【ヘビと一緒のネズミ】
   広州塔
【広州塔】

 広州動物園を出て、前日も行った広州購書中心を再び訪れ、子供向けの四字熟語辞典を買った。中国語の勉強用である。中国ではいつもこの手の書籍を買うのだが、ほとんど利用することがない。今回も多分そうだろうが、買わないで後悔するよりは良いだろう。
 次に向かうのは広州塔だ。広州では初めて訪れる場所になる。地下鉄に乗り赤崗塔駅で降りる。地上に出ると見上げる高さに広州塔がそびえ、写真は縦位置でしか撮れない。塔の下では写真を撮る客引きがいたが、客はほとんどいない。平日のためか閑散としている。
 広州塔に登るにはいくつかのメニューがあり、それを選ばなければならない。一番高いのは498元で、安いのは150元である。一般的な人民にはとても手の出せない金額だろう。安いものでも東京スカイツリーとあまり変わらない。自分は228元のチケットを買った。

展望台は屋外
【展望台は屋外】
   150元の展望室
【150元の展望室】

 広州塔展望台の特徴は、高さ450mの屋外と言うことだ。風が強いときなどどうするのだろうか。また、展望台の周りでは観覧車が回っていたり、尖塔にはフリーフォール(座って自由落下するもの)がある。
 展望台からの眺めは抜群で、市内の高層ビル群や白雲山、珠江の流れが見える。空気の悪い中国にあって、普段の眺めは良くないのだろうが、この日は比較的良かったようだ。展望台の客は少なく、半分は外国人だったようだ。

入場客はまばら
【入場客はまばら】
   渡船で戻る
【渡船で戻る】

 塔から降りて、入場券で入れる地上の展望台に入った。広大な広場で珠江の対岸に立つビル群が見える。見渡す限り高層ビルばかりだ。マンションなど人がすべて住んでいたら人口密度はたいへんなものだろう。
 珠江沿いの遊歩道を歩き、広州塔を遠いところから見返した。形は東京スカイツリーよりも良い感じだ。カメラの横位置で撮れるところまで歩くと、ちょうど波止場があった。ホテルに近いところまで行く渡船があるようで、これに乗ることにした。料金は2元と激安である。乗船時間は30分弱で、ちょっとした船旅を楽しんだ。

北京路は繁華街
【北京路は繁華街】
   ホテル近くのロータリー
【ホテル近くのロータリー】

 コンビニで弁当を買い、ホテルに戻って食べ、再び出動する。歩いて北京路まで行き、人でごった返す歩行者道を歩いた。北京路には千年古楼遺跡という宋代や明代の道が保存されている。現在の北京路の2mほど下に1000年前の道があり、それがガラスで覆われ見ることができる。北京路はユニクロなどお馴染みの店も多い。

【11月26日】
 広州五日目。朝から帰国である。旅行会社のお迎えは6:30にロビー。それまでに朝食とパッキングを済ませる。ワゴン車で空港まで行き、09:15発のNH934便で成田空港へ。長くて短い旅を終えた。


《中国土産いろいろ》
 【1.広州交通地図 6元】
 【2.四字述語辞典 16.8元】
 【3.黒落花生】
 【4.鶏の足】
 【5.西瓜の種】
 【6.ひまわりの種1】
 【7.梅】
 【8.ひまわりの種2】
 【9.焼き栗】
 【10.alanのCD 55元】
 【11.動物園で買った虎 26元】

Camera:CANON PowerShot S100, CANON EOS Kiss X6i

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