仙ヶ岳－三重県の山

　《山概略》
　仙ヶ岳は三重県の鈴鹿南部の山である。標高は1000mに満たないが、この地域は雪が多いため、スノーハイクを覚悟しなければならない。横浜からは滅多に訪れることのできない山域だが、九州への帰省の途中に訪れることにした。愛知県の山仲間２人が同行してくれた。というか、自分が付いていった。

　《アプローチ編》
　会社の納会を早々に切り上げて帰宅した金曜の夜に自宅を出発。まだそれ程混んでいない東名自動車道を走り、西へ向かった。高速は深夜料金にするため24時を回ってから豊川ICを降り、豊川市内の山仲間宅で一泊する。翌朝５時に出発し、途中もう1人の仲間と合流し、鈴鹿方面へ向かった。
　高速道路は使わなかったが土曜日の朝と言うことか名四国道は大渋滞。かなりの時間をロスしてしまった。小岐須から渓谷沿いの細い林道を走り、車止めがある仙ヶ谷の林道終点に到着したのは9時近かった。駐車スペースは10台ほど駐められるだろうか、先客は１台だけだったが、この日山で人と会うことはなかった。

【1.仙ヶ谷の林道終点】

【2.荒れた林道を歩く】

　《仙ヶ岳へ》
　駐車スペースを出発。車止めを越えてまだ続いている林道を歩く。車が入れない林道は落ち葉や枝で荒れ放題だ。しばらく歩くと前方に山の頂が見えてくる。仙ヶ岳の山頂だろう。雪が積もっているのが分かる。
　林道はダートに変わり、場所によっては雪道になっている。雪には人の足跡がないので先行者はいないのだろう。道標の通報ポイント１番を通過すると堰堤があり、林道はここで終わる。

【3.林道はダートに変わる】

【4.何度も徒渉する】

　堰堤からは山道で、沢に沿って何度も徒渉しながら緩やかに登っていく。沢はそれ程水量はなく、石伝いに渡ることができる。仲間によると夏は沢登りができるそうだ。途中、エメラルドグリーンの綺麗な釜を見ることができる。
　ポイント２番の仙鶏尾根分岐を通過。足下にはうっすらと雪が積もっている。雪は登るにつれ徐々に増えてくる。登りはアイゼンを使わなかったが、下りはアイゼンを付けることになる。

【5.木橋を渡る】

【6.通報ポイントは８番まで】

　アライ谷分岐を通過し、雪で道を見失いがちになるが、赤テープを見つけて新雪の中を進んでいく。沢筋から離れると急坂となり、斜面を登っていくと小社峠に出る。今まで無風だったが、ここからの尾根は風が強くなり、一気に体感温度が下がる。

【7.小社峠に到着】

【8.尾根からは街並みが見える】

【9.見えているのは山頂だろうか】

【10.山頂まで急登が続く】

　山頂までの尾根は雪が深く、傾斜も急のため足がずるずると滑ってしまう。まわりの木の幹をつかんで体を持ち上げなければ容易に登れない。一度ニセピークに立ち、再び急登に取り付く。
　まわりの見通しが良くなる頃に仙ヶ岳山頂(西峰・961m)に到着する。多少木々はあるが、眺望はまずまずで、ちょうど1年前に訪れた入道ヶ岳方面の鈴鹿の山並みや、お隣の野登山など素晴らしい雪景色が一望できる。

【11.仙ヶ岳山頂】

【12.アイゼンを付けて下山】

　山頂では30分ほど滞在した。予定では野登山まで周遊して下山する予定だったが、時間切れのため来た道を下ることになった。アイゼンを付けて急坂を下った。小社峠から下る途中、風のない場所で昼食休憩を取り、林道へ戻った。
　下山後の温泉は近くに適当な場所がなかったため、愛知組とは別れることになった。そして伊賀市まで移動したところで、サンピア伊賀「芭蕉の湯」へ入った。ここのレストランで食事も取り、外に出るとすでに日は落ち真っ暗だった。明日はしまなみ海道の観音山へ行く予定だ。名阪国道から都市高速を走り、中国自動車道、山陽自動車道と西へ進み、兵庫県のパーキングで車中泊をした。

付近の山入道ヶ岳(2013.12.28)、御在所岳(1999.10.31)

立ち寄り湯情報
サンピア伊賀　芭蕉の湯★★★★ 場所：三重県伊賀市西明寺2756-104（TEL:0595-24-7000）泉質：アルカリ性単純温泉料金：770円・時間：10:00～22:00 食堂：有、露天：有

コース（タイム）