トップ | 日本四百名山 | 東海自然歩道 | 神奈川県の山 | 東京都の山  ]

群馬県の山

谷急山


谷急山MAP
ヤセ尾根登って妙義の大展望
日程 2007年12月01日(土)
山名 谷急山
山域 妙義山
入/下山地 明加/入牧橋
メンバー 稲葉、伊達、津田、近藤、福島

コース(タイム)

明加(8:33)−(11:45)谷急山(12:24)−大遠見峠−三方境(14:26)−(16:10)入牧橋

 妙義山は上毛三山のひとつであり、日本三大奇形(または日本三大奇勝)のひとつでもある。妙義山というのは総称で、いくつもの急峻なピークで構成されている。その中で西側にやや独立して立っているのが谷急山である。はっきりした山ではあるが、この山がガイドブックで紹介されているのはみたことがない。その谷急山へ行った。

 今回の谷急山は毎年行われている忘年会山行の一環である。津田さんの強い希望により選ばれた山である。長丁場の山なので冬場の日の短い時期に登るのは敬遠していたのだ。  集合時間が現地のコンビニに朝8時となった。横浜からだとアプローチが4時間以上かかるので前夜入りしていた。睡眠は十分で、予定通りに集合場所のセブンイレブン松井田入山店に到着した。すでにほかのメンバーは揃っていた。目の前のコンビニで買い出しを済ませてから車で移動し、入山川沿いの県道を南下していく。谷間の一本道は駐車スペースもなさそうだが、路肩の広いところにまず2台止め、自分の車は皆を乗せてさらに奥へ進んだところに止めた。
 今回のコースは一般ルートではないので入山口がわかりにくい。しかし、このときのために津田さんが何度も下見をしてくれていたようで、その指示に従った。突堤の少し上流がその入山口だった。
 車道から川原に降りていき、川を渡ることになる。この場面を想定して、ビニール袋を持ってくるように事前に連絡があった。

photo 192*128 【入山川の徒渉】

 はじめに幅役5mほどの徒渉がある。自分は何とか飛び石伝いに濡れずに渡ったが、後続の二人は事前に用意していたポリ袋に足を入れて渡っていた。しかしポリ袋は破け、靴を濡らしていた。


 川を渡ったところで、ハーネスなど登攀具を身につける。山頂まで広い場所はないと言うことだった。落ち葉で埋まった山の斜面を登り始める。道なき道ではあるが、かろうじて尾根のような場所であることがわかる。初っぱなから急坂で、少し登っては休みの繰り返しで、徐々に高度を稼いでいく。足もとにはドングリがたくさん落ちている。今年は豊作だ。梨のような小さな実も落ちている。
 振り返ると高速道路の高架の奥に高岩の姿が見える。まさに岩でできた巨大な山である。その右の方には雪をかぶった浅間山の頭の部分も見えている。
 登りが続く。岩が多くなり、手を使ってはいつくばるように登る場面もある。ナイフリッジのような場所がしばらく続くが、手元はしっかりしておりザイルを出すまでもなかった。右手の方に特異な形をした岩が見えてきた。

photo 192*128 【柱状節理】

 細い石柱が何本も並んで壁のようにそびえている。近藤さんが、チュウジョウセツリだと言っていた。どんな字を書くのかわからなかったので、帰ってから調べた。
【柱状節理(ちゅうじょうせつり、columnar joint)】
厚い溶岩がゆっくりと冷却する際、体積減少に伴ない割れ目が入り、空間の再配分が行われる。こうしてできた割れ目を節理という。柱状節理の断面は六角形となる。


 登りはじめから3時間あまりで山頂に到着。

photo 192*128 【谷急山頂上】

 谷急山(1162.1m)三等三角点。山頂からは360度の展望で、妙義山、荒船山、浅間山などが一望できる。静かな山頂だが高速道路を走る車の音が意外とよく聞こえていた。

 山頂からは入牧橋方面へ降りていくが、P7からP1までの小ピークが待っている。  
photo 192*128 【下りも気が抜けない】

 登りも急だったが下りも落ちるように下っていく。フィックスロープがあるところ多数。

 P7からP1までのピークを忠実に通過するため、アップダウンを繰り返す。結構足が張ってくる。実際のピークにはP1等の記がないためそのピークが何番目なのかわからない。V字型の岩の割れ目から遠くの山が見えている。大遠見峠を経て三方境に到達する。
photo 192*128 【三方境】

 三方境はいにしえの古道のような感じで、国民宿舎、丁頭の頭、入牧橋方面に分かれる。ここから一般道となる。しかし道はわかりづらく、危険な場面もあり、ザイルを使う場面もあった。


 並木沢沿いの谷筋を下っていくが、落ち葉に覆われた急斜面のトラバースが続く。足もとが不安なところでザイルを出して安全確保しながら進む場所が数カ所ほどあった。
 沢には牛名の滝があるようだが気付かずに通過していた。杉植林を抜けると林道に出る。登山口には看板があり、台風で登山道が荒れているので注意してくださいと書かれている。その”注意”の文字は紙に書かれたものが張ってあったが、その下には自粛と言う文字がうっすらと見えていた。

photo 192*128 【谷急山下山】

 総勢5名が無事下山。満足そうな笑顔だ。

 里まで下りてきて振り返ると、谷急山を一望できる。P1からP7までの尖った山頂が突き立っているのがわかる。よくもあのようなピークを越えられたものだと我ながら感心する。車道を歩いて車を止めたところまで戻る。心配されたが日が落ちる前に下山することができた。結局、山では他のパーティーに出会うことはなかった。

photo 192*128 【夜の宴会】

 その夜は日暮山山麓のログハウスで恒例の忘年会。

【高岩と稲村山】



Camera:Panasonic DMC-FX9

NOYAMA
   ホームに戻る   
NOHOU