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烏尾山-神奈川県の山

烏尾山-神奈川県の山

幻の貴婦人を捜しに丹沢へ

幻の貴婦人を捜しに丹沢へ

【ガスの中の三ノ塔】

ガスの中の三ノ塔

山行情報
日程 2014年9月6日(土)
山名(山域) 烏尾山・行者ヶ岳(大倉周辺
入/下山地 ヤビツ峠/大倉
メンバー 単独行
行動時間 5時間24分
歩行
距離
登り
下り
歩数
15.4km 1,411m 1,881m 32,000歩
烏尾山マップ

コース(タイム)

ヤビツ峠(8:53)-(9:53)二ノ塔-烏尾山-行者ヶ岳(11:28)ー書策新道-(14:17)大倉

 《山概略》
 夏の終わりのこの時期、表丹沢では固有種であるサガミジョウロウホトトギスが咲く季節である。6年前にセドの沢で見たのを思い出し、再び訪れることにした。前回は沢登りで見つけたのだが、今回は単独行のため一般ルートで行ってみることにした。別名、丹沢の貴婦人と呼ばれるこの花に会うことができるだろうか。

 《アプローチ編》
 コースは表尾根から書策新道を下ることにした。書策新道はセドの沢と交差するので、そのあたりで花を見つけることを期待した。まず、表尾根に入るためにヤビツ峠までバスで行くことにする。
 秦野駅前からヤビツ峠へ行くバスの本数は多くない。土曜の朝は7:35、8:18、8:55の3本だけである。当然朝一番のバスに乗るつもりなのだが、駅への到着時間を間違えてしまって2番目のバスに乗ることとなった。バスはヤビツ峠へ8:55に到着した。


ヤビツ峠から車道を下る
【ヤビツ峠から車道を下る】
   山道への入口。ヒル注意の看板
【山道への入口。ヒル注意の看板】

 《表尾根へ》
 ヤビツ峠に到着し、すぐに歩き始める。しばらく車道を寺山方面へ歩く。道ばたの花を気にしながら歩いていくが、けっこう色々な花が咲いている。下り坂がしばらく続き、富士見橋を渡ると、左手に表尾根の入口がある。
 左に曲がり、少し舗装道を歩くと右手に登山口がある。ここから三ノ塔まで2.0kmである。樹林の中の急坂が続き、一度林道を横切る。ときどき休憩ベンチがあるが、黙々と歩いているうちに二ノ塔の山頂に到着する。テーブルがあり、ここで少し休憩する。

一度林道を横切る
【一度林道を横切る 】
   三ノ塔に到着
【三ノ塔に到着】

 二ノ塔から三ノ塔のピークが見えるが、雲で見え隠れしている。日が出てない方が涼しくてちょうど良い。三ノ塔(1204.8m)までは距離が短くすぐに到着する。山頂は少し広く、緑屋根の避難小屋がある。ここは止まらず通過する。
 木道を歩き、ヨモギ平からの尾根と合流するところに小さな地蔵が立っている。そこから左へ下り坂となる。滑りやすく慎重に下る。下りきったところはやせ尾根で左右が切れ落ちている。

北尾根分岐にある地蔵
【北尾根分岐にある地蔵】
   木道の階段を登る
【木道の階段を登る 】

 登り返しの最後は木道の階段となり、それを登り切ると三角屋根の烏尾山荘が見えてくる。烏尾山(1136m)のピークである。ここも止まらずに次の行者ヶ岳へ向かう。
 小さなアップダウンが続き、右側に山内安全と書かれた石碑がある。岩場のコルで人が集まっているところがあり、岩場を覗き込むと黄色い花が咲いている。サガミジョウロウホトトギスである。沢筋に降りないと見られないと思っていたが、稜線上であっけなく見ることができた。このあたりでは四輪ほどが咲いていた。岩場に近づき写真を撮った。

丹沢の貴婦人に会えた!
【丹沢の貴婦人に会えた!】
   やせ尾根を登る
【やせ尾根を登る】

 ひとまず、丹沢の貴婦人ことサガミジョウロウホトトギスを拝むことができたので安心する。しかし、本命はセドの沢で群落を見ることだ。やせ尾根を登って行者ヶ岳(1188m)のピークらしきところに着く。このあたりは道標がないので分からない。左手から2人組が登ってきたので、ここが書策新道かと訪ねて確認した。花ですか?と聞かれたので、そうですと答えると、「きれい」と強調して返ってきた。当然サガミジョウロウホトトギスのことだろう。

セドの沢の滝
【セドの沢の滝】
   沢を渡るところ、唯一の指導標
【沢を渡るところ、唯一の指導標】

 書策新道はけっこう荒れていて道も不鮮明である。藪っぽいところも感で下らなければならない。水無川本谷に出て岩場を見渡すがなかなか花を見つけることができない。どんどん下っていくうちに戸沢まで下ってしまい、結局沢で見つけることはできなかった。
 源治郎沢との出合のところにはロープが張ってあり、書策新道が立ち入り禁止であることに気づいた。登り口の道標も全て撤去されているようだ。
 戸沢山荘からは長い林道歩きが続く。歩いているうちにも何台もの車が後ろから追い抜いていく。車は便利だが縦走できないのが難点である。

果てしなく長い戸川林道を歩く
【果てしなく長い戸川林道を歩く】
   大倉のバス停へ到着
【大倉のバス停へ到着】

 長い林道をひたすら歩き、途中にある竜神の泉が唯一のオアシスである。涸れることのないわき水がコンコンと出ている。車で汲みに来る人もいるが、幸いこの日は誰もおらず、待たずに飲むことができた。
 大倉に到着する頃にはすっかり歩き疲れている。バス停の行列も無く、ベンチに腰掛けてバスを待つと数分でバスはやってきた。この日は温泉に寄らずにまっすぐ帰った。


《登山道の花》
キツリフネ ツユクサ ジイソブ
 【1.キツリフネ】
 【2.ツユクサ】
 【3.ジイソブ】
ホトトギス フジアザミ ホソバコンギク
 【4.ホトトギス】
 【5.フジアザミ】
 【6.ホソバコンギク】
バライチゴ ハコネギク ヤマアジサイ
 【7.バライチゴ】
 【8.ハコネギク】
 【9.ヤマアジサイ】
ヤハズハハコ
 【10.ヤハズハハコ】
 
 

付近の山 セドの沢(2008.09.13)

Camera:CANON PowerShot S100

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