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東海自然歩道

継鹿尾山


山頂の展望台からは市内が一望できる
日程 2003年1月18日(日)
山名 継鹿尾山
山域 愛知県
天気 快晴
入/下山地 リトルワールド/犬山駅
メンバー 単独行


新横浜(6:39)=(8:02)名古屋=犬山(9:05)=(9:24)リトルワールド(11:54)−今井丸山(12:15)−(13:00)善師野−(13:09)熊野神社−(13:47)継鹿尾山−寂光院−(14:48)犬山城(15:20)−(15:35)犬山駅=名古屋

 名古屋出張の機会を利用して、国宝の犬山城を訪れようとインターネットで調べていたら、東海自然歩道というキーワードが出てきた。どうやら犬山城は東海自然歩道のルート上にあるようだ。数年間ご無沙汰だった東海自然歩道を久しぶりに歩くきっかけとなった瞬間である。さらに調べを続けていると、コースの近くにリトルワールドというテーマパークがあり、そのホームページに入場料が半額になる割引券が付いていた。これで歩くコースが決まった。リトルワールドから今井丸山の東海自然歩道に入り、犬山城まで歩く充実のコースである。
 当初日程は17日の土曜日であったが、名古屋は朝から雪。予報も大雪になるとのことであった。残念だが天気が悪くては写真も撮れないので、いったん横浜の自宅へ帰る。そして天気予報を見てみると、翌日曜日は晴れとなっている。急きょのぞみを予約して日曜の早朝に横浜を出発する。
 新幹線の車窓からは快晴の名古屋の空が見えていた。昨日の雪がウソのようである。名古屋駅から名鉄の新名古屋駅まで歩き、犬山方面行きの電車に乗る。ところが乗り込んだ車両は、乗客がやけに少ない、と言うか僕以外に一人しか乗っていないではないか。そう言えば、構内の列車案内板には特別車両と書かれていた。何が特別かよく分からなかったが、どうやら全席指定のことのようだ。やがて車掌が検札に来たが、次の駅で降りて急行に乗り換えれば、指定料金はいただかないと言ってくれたが、乗りかかった船というか、乗ってしまった電車なので指定料金の350円を払った。それにしても謎の電車だ、犬山駅までこの車両にはのべ3人しか乗車していない。2分後ろを走っている急行とも所要時間の差はほとんど無い。

【リトルワールド】

 イタリアアルベロベッロの家


 犬山駅の改札を出て右手の方に行くとリトルワールド行きのバス停がある。階段を下りてバス停までの道は凍っていて慎重に歩かねばならない。バスはリトルワールドまで直行である。途中、窓の外をよく観察していたら東海自然歩道の道標を見つけた。帰りはここを歩くことになるだろうと、地形を覚える。バスがリトルワールドに到着し、8人ほど乗客が降りたがほとんど従業員で、開園前の園内へ消えていった。9時半の開園時にゲートをくぐったのは僕と親子連れの二組だけだった。園内は反時計回りに回るのがコースのようで、最後まで他に客がいない園内を独占的に見て回ることになる。大丈夫か、リトルワールド。
 心配になるほど客の少ないリトルワールドではあるが、内容的にはかなり満足がいくものである。数は少ないものの世界中のその風土にあった住居を見学できるのは滅多にない機会で、その家で暮らしている人々の生活の様を想像させられる。本館の博物館はともすれば見落としがちであるが、ここは一見の価値がある。初めは人類の生活の進化がジオラマで再現してあり、いささか子供だましであったが、奥の方にはどこからどうやって集めたのか、世界中の様々な民族資料が展示されている。
 リトルワールドを出て、いよいよ東海自然歩道を歩くことにする。ゲートを出て車道に沿って降りていく。遠くの方に雪をかぶった山並みが見られるが中央アルプスだろうか。突き当たりの信号を左手に進む。歩道が無くすぐ隣を車が通り抜け危ないが、やがて道は左右に分かれ、迷ったが左の方へ行く。このあたりの集落が四谷だろうか。この先に東海自然歩道がるあるとの道標があり、ホッとする。100m程先の左の道の奥に東海自然歩道の案内板を見つける。 この道が開拓パイロットや入鹿池に続いている。写真を撮ったら背景が墓地だった。今回は逆の方向に進むことになる。ここからは要所要所に東海自然歩道の道標があるので迷うことはないだろう。
 今井丸山の集落から、バス通りの交差点を渡ると先ほどバスの中から見た道標があり、すぐに丸山池となる。池と言っても貯水池のようで、この先も名前の付いた池がいくつも出現する。丸山池を半周ほど周り、道標に従いコースを進むと左手に尾張パークウエイの料金所が見えてくる。道なりに歩いていくと車道下の小さなトンネルをくぐる。いったんアスファルト道に出て、再び山道にはいるとすぐにベンチがある。林の中の道は車の行き交う音が聞こえる。車道に沿って道が延びているようだ。
 名濃バイパスに架かる陸橋を渡る。陸橋の側面には東海自然歩道と大きく書かれ、バイパスを走るドライバーに示している。さらに小さなトンネルをくぐり、平谷池に至る。池に沿って進むと善師野の集落となり、車道を横切る。目の前に名鉄広見線の踏切が見え、ちょうど二両編成の電車が通過している。踏切を渡り、用水路の橋を渡ると道が二手に分かれる。真っ直ぐ行けば白山神社の石柱があり、左は線路に沿って歩く道だ。後から考えれば真っ直ぐの白山神社への道が正しかったのだが、この時は左に行ってしまった。しばらく行くと東海自然歩道迂回路という標識が出てきた。交差点のあたりで一瞬道が分からなくなったが、遠くに道標が見えたのでそこまで行くと東海自然歩道の道標だった。その先の小山の上に熊野神社があり、鳥居や階段が見える。階段の脇の石碑は古い物のようだ。108段の階段を駆け上り、参拝する。

【大洞池】

 


 熊野神社の階段を降りて、右の方へ進む。住宅地を道なりに行くと右手にお寺がある。さらに進むと大洞池となる。大洞池には自然歩道ハイカー御用達だろうか、トイレがある。落ち葉が敷き詰められた林道を徐々に上っていき、東海自然歩道の恵那コース分岐でもある峠に至る。ここからが本格的な登山となる。階段状になった坂道を一直線に登り、いったん下ってまた登る。上着を脱ぎ、汗をぬぐいながらピークにさしかかると二等三角点が目に入る。このあたりが継鹿尾山山頂(273m)で、奥には展望台の東屋が建っている。市街の眺めは抜群で、木曽川をはさんだ町並みが箱庭のように見える。

【継鹿尾山山頂からの眺望】

 


 山頂を立ち、次は最終目的地である犬山城を目指す。下りはじめてすぐに小さな社があり、さらに大きく下ると大きな神社郡に行き当たる。このあたりが寂光院で様々な社があり、寂光院目当ての観光客も増えてくる。長い石段を下りると東海自然歩道の案内板がある。道を確認して、犬山国際ユースホステルの横を通る。氷室交差点を川側の左に渡り、木曽川沿いに歩く(後から地図を見ると氷室交差点の少し手前の道を南側に行き右折するのが正しいコースであった)。このあたりは犬山鵜飼い小屋もあるが、川面には鵜だろうか、水鳥が浮いていてときおり水中に潜っている。このあたりはドイツのライン川に似ているので、日本ラインとも言うらしい。道は川の護岸となり、電車も渡る犬山橋をくぐる。目の前には犬山城の天守閣が見え、徐々に近づいていく。

【木曽川】

 


 犬山城の川側は難攻不落?の絶壁となっており、左側に回り込んで攻め入ることになる。お堀代わりの木曽川の支流である郷瀬川に沿って歩道が続く。道標に従い右に折れると針綱神社の参道の前にでる。その隣に三光稲荷神社があり、その先が犬山城への入口となる。
 犬山城は昭和10年に国宝に指定されている。その他の国宝指定は、姫路城、松本城、彦根城がある。個人所有の城はここだけだそうだ。料金所の門をくぐり入城すると、目の前が犬山城天守閣。意外と狭い城だ。天守閣へはスリッパに履き替え、急な階段を最上階まで登る。城の上からの眺めもなかなかいい。

【犬山城】

 別名白帝城、国宝指定
 営業:9:00〜17:00(入場16:30まで)
 入場料:400円


 犬山駅までは当時の城下のメインストリートであろう道を歩く。文化資料館やどんでん館(犬山祭りの山車を展示)の前を通り、信号を左に曲がり真っ直ぐ行くと犬山駅となる。犬山駅には観光案内所があり、愛知県版の東海自然歩道マップを入手することができた。次回から活用できるだろう。久々によく歩いた一日で、不覚にも足の裏にはまめができた。

Camera:SONY DSC U30

NOYAMA
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