TOP > 山梨百名山 > 雁ヶ腹摺山   

雁ヶ腹摺山−山梨百名山

雁ヶ腹摺山−山梨百名山

500円札の秀麗富嶽を眺める

500円札の秀麗富嶽を眺める

【雁ヶ腹摺山からの富士】

628x250

280x158
山行情報
日程 2008年11月02日(日)
山名(山域) 牛奥ノ雁ヶ腹摺山、小金沢山、雁ヶ腹摺山(奥秩父)
入/下山地 大峠
メンバー 大山、山口、福島
行動時間 8時間6分
歩行
距離
登り
下り
歩数
14.8km 1,355m 1,355m 22,515歩

コース(タイム)

横浜(05:30)=大峠(8:44)−(10:00)黒岳−牛奥ノ雁ヶ腹摺山−(11:54)小金沢山(12:30)−(14:58)大峠(15:10)−(16:00)雁ヶ腹摺山(16:10)−(16:50)大峠=(19:02)藤野温泉(20:37)=(21:24)橋本駅=(22:40)横浜

 《山概略》
 雁ヶ腹摺山とはなかなか名前が良い。大陸から越冬のために飛来したガンのルートがちょうどこのあたりだったのだろう。山の峰すれすれに飛ぶ雁の光景が山の名になっている。大月市には雁腹摺山が三つある。笹子雁腹摺山と牛奥ノ雁腹摺山、そして雁腹摺山である。今回登るのは、牛奥ノ雁腹摺山と雁腹摺山の二つで、大峠からそれぞれピストンして登ることになる。

 《アプローチ編》
 日曜日の朝は、土曜日と違って渋滞がない。国道16号、中央自動車道と順調に走り、大月から真木小金沢林道までは順調に進んだ。この林道は冬期には閉鎖されるため、過去2回門前払いを余儀なくされた。門前払いで急遽、要害山や岩殿山を登っている。どうやら12月から5月過ぎまでは閉鎖されているようだ。

大峠駐車場  今回はゲートが閉まっている事はなく、大峠まで到達することができた。道は完全に舗装され、道幅も問題ないのでゲートさえ開いていれば気軽に入ることができるところだ。林道は降りてくるタクシーが多く、この山の人気の高さがうかがえる。林道で展望の良いところでは多くのカメラマンが富士山に向かってカメラを構えていた。
 大峠の駐車スペースは10台分もないがすでにほぼ満車状態。かろうじて残っていたスペースに車を止めた。

 《牛奥ノ雁ヶ腹摺山へ》
 大峠からまずは西の峰に向かう。登山口の階段を上っていくとあずま屋が有り、テントが張ってあった。もう9時なのにまだ中で寝ているのだろうか。まわりは赤い花のような実をたくさん付けたマユミの木が生えている。
 ササの生い茂る樹林帯の急坂がしばらく続き、左側に展望台がある。展望台に立つと正面に富士山の姿が見える。裾野を広げた端正な富士の姿だ。山頂部分にはあまり雪が付いていない、黒富士である。


黒岳頂上 【黒岳頂上】

 黒岳(1987.5m)。三角点がある。

 1時間少しで稜線の上に出る。左手が黒岳で、牛奥ノ雁ヶ腹摺山は右手となる。まず黒岳の方に向かう。1分ほどで黒岳の山頂に立つ。まわりは樹林に覆われ眺望は全くないが、三角点がある。反対側から8人ほどのパーティーがやってきた。リーダーだけ男性で、残りは皆年配の女性軍だ。ずいぶんと元気が良い。女性の一人が、「きのこが生えてないからこれを持ってきた」と、お菓子の"きのこの森"を皆に配り盛り上がっている。
 このパーティーは我々のあとを追尾して、小金沢山まで来ることになるのだが、その後どこへ行ったのかはわからない。そのまま大菩薩まで行ったのだろうか。
 黒岳からは小金沢連峰の稜線を北上する。この日は秋晴れの良い天気に恵まれ、樹林帯の切れ目からは見事な富士山を拝むことができる。もちろん南アルプスや、乗鞍、八ヶ岳など主要な山々もよく見通すことができた。

南アルプス一望 【南アルプス一望】

 登山道は笹原であったり、ススキ野だったりして風景を変える。振り向いて富士山が見えるたびに写真を撮ることが続く。
 牛奥ノ雁ヶ腹摺山(1,985m)に到着。正面に富士山の姿が見える。小休止のあと、さらに北へ進む。

上日川ダム 【ダムと南アルプス】

 西の方に湖が見えるが、地図が古いのかその記載がなかった。

 稜線の左手には間近にダムが見えるが、地図にはその記載がない。最近できたダムのようだ。帰ってから調べてみると、1999年に竣工した発電用のダムで名前は上日川ダム。ダム湖の名前は大菩薩湖と言うそうだ。

小金沢山頂上 【小金沢山頂上】

 小金沢山頂上(2,014.3m)。この日の最高峰である。360度の大展望とは言えないが、比較的見通しが良かったのでパノラマ写真を撮った。

 小金沢山に到着。富士山を眺めながら岩に腰掛け昼食にした。地図を見ていると、小金沢山から大菩薩峠まではそれほど遠くない。このまま歩いても明るいうちに着くだろう。交通の便が良ければ気軽に縦走したいところだ。
   昼食後は来た道を戻る。同じ道ではあるが、富士山に向かって写真を撮ることは続く。朝から昼過ぎまで富士山が雲に隠れることがないのは珍しいのではないだろうか。

 《雁ヶ腹摺山へ》
 大峠には遅くとも3時半に着かなければ、本命の雁腹摺山へ行くことができないところだったが、3時に大峠に到着した。小休止のあと、東の雁腹摺山へ向かった。雁腹摺山は山を左に巻くような感じで登るため、それほど急なところが無く登りやすい。歩き始めてすぐに水場がある。前半戦でテルモスのお茶がだいぶ少なくなっていたので、この水場で水を飲んだ。水場はこのあとにもあった。
 すでに夕暮れも近いので、登山道を歩いているのは我々だけだった。1時間もかからずに雁ヶ腹摺山(1,874m)の山頂に到着。振り返ると夕日をバックにした富士山がくっきりと見えている。ここが有名なのは500円札の絵柄となったモデルの富士山を撮影した場所だからだ。山頂にはその説明がある。その富士を撮影したのは名取久作氏で昭和17年11月3日の午前7時15分のことだそうだ。ちょうど76年前の明日のことになる。今年は雪の付きが少ないのだが、当時と同じ時期に来ることができたのは偶然だった。

城壁のような岩
【城壁のような岩】
   富士に向かって帰還
【富士に向かって帰還】

 日没まで富士を眺めていようという案もあったが、明るいうちに下ることにした。
 大峠に到着したのは、ちょうど日没時間の16:49だった。意外なことに、先ほどここを発ったときよりも車の数が増えているではないか。翌早朝の撮影のために徹夜でもするのだろうか。駐車場の隅では野外調理が始まっていた。
 帰りの高速は酷く渋滞していた。大月ICから上野原ICまでのわずかひと区間だったが、かなり時間がかかった。東京方面に帰る人は気の遠くなるような時間がかかることだろう。  一般道に降りると渋滞はなく、道志に向かう途中の藤野やまなみ温泉に入った。温泉の駐車場は混雑していたが、中はそれほどではなく、気持ちよく湯に入った。湯上がり後は大広間の食堂でカツ煮定食(700円)を食べた。
 橋本駅経由で横浜の自宅まで通常の混み具合で順調に帰ることができた。三連休の中日一日の山行なので、翌日はゆっくり休むことができる。

《登山道の花》
マユミの実 キオン オサバグサ
 【マユミの実】
 【キオン】
 【オサバグサ】

付近の山 大菩薩峠(2007.09.16),笹子雁腹摺山(1999.01.15),鶏冠山(2007.04.15)

立ち寄り湯情報
藤野やまなみ温泉★★★
場所:相模原市藤野町牧野4225-1(TEL:042-686-8073)
泉質:ナトリウム・カルシウム硫酸塩塩化物泉(PH9.4、泉温41.8℃)
料金:600円・休館:毎週水曜日(水曜日が祝日の場合は翌日)
時間:10:00〜21:00
その他:食堂あり
Camera:Canon IXY 910is,EOS KISS X2

NOYAMA
   ホームに戻る   
NOHOU