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鶏冠山-山梨百名山

鶏冠山-山梨百名山

西沢渓谷にそびえるトサカの岩峰

西沢渓谷にそびえるトサカの岩峰

【西沢駐車場から見た鶏冠山】

西沢駐車場から見た鶏冠山

山行情報
日程 2013年06月01日(土)
山名(山域) 鶏冠山(奥秩父
入/下山地 西沢渓谷駐車場
メンバー 単独行
行動時間 9時間45分
歩行
距離
登り
下り
歩数
12.2km 1,860m 1,860m 22,300歩
鶏冠山マップ

コース(タイム)

駐車場(7:44)-第1峰-(12:40)百名山峰-(13:21)山頂点峰-第1峰-(17:30)駐車場

 《山概略》
 山梨百名山の中でも難関の山のひとつが鶏冠山であると言われる。しかし多くの困難な山は、年月が経つとともに登る人も増え、道ができ、ルートに目印が付くようになる。この山も山梨百名山というネームバリューで以前から登る人は存在した。そして最近ではネットを通じて山行記録を読む事ができ、それほど困難な山ではなくなってきている事が分かった。

 《アプローチ編》
 行動時間が長くなるため、なるべく早めの出発という事で、6時に仲間と橋本駅前に集合した。今回は総勢3名のパーティーである。いつもは通らない有料の八王子バイパスを通り、八王子ICから高速に乗った。笹子トンネルを出た勝沼ICで降り、広域農道で雁坂道の方へ進んだ。みとみ道の駅でトイレ休憩をとる。奥秩父の山なみが見え、ここから歩き始める登山者の姿も見られた。
 みとみ道の駅から少し進んだところで右手の細い道に入り、西沢渓谷の無料駐車場に入った。この駐車場は以前来たときは混雑した記憶があるが、この日はかなり空いていた。


陸橋の下に鶏冠山
【陸橋の下に鶏冠山】
   鶏冠山入口
【鶏冠山入口】


 《鶏冠山へ》
 西沢渓谷駐車場の上空には雁坂みちの陸橋が架かっていて、そのすぐ下に鶏冠山が見える。山頂付近はいかにも岩峰でギザギザしている。本当に登れるのだろうか。
 駐車場からまずは西沢渓谷目指してしばらく林道歩きが続く。右手になれいの滝を見て、子酉トイレを通過する。ここにある西沢渓谷鳥瞰図は分かりやすいが、鶏冠山のコースまでは書かれていない。甲武信ヶ岳の登山口である徳ちゃん新道の入口を右に見て、なお道なりに進む。
 西沢山荘の先からは山道となり、二俣吊橋を渡る。吊り橋の上からも鶏冠山のトサカ部分が見えている。橋の先に西沢渓谷と書かれたモニュメントがあり、その右手が鶏冠山の入口である。以前はロープで仕切られていたが、今やロープは外され鶏冠山と書かれた指導標がある。

鶏冠谷出合い
【鶏冠谷出合い】
   鶏冠谷左手の尾根へ
【鶏冠谷左手の尾根へ】

 疎林の中の道はあるようでないが、東沢に沿って進むと、沢に降りられる場所があるので河原に降りる。ちょっとした崖なので注意が必要だ。河原に出ると鶏冠谷出合と書かれた目印があり東沢支流の鶏冠谷の沢合流しているのが分かる。
 河原で少し休憩し、5mほどの沢を徒渉するのだが、石づたいに濡れずに渡る事ができる。薄暗い鶏冠谷に入り、左手の尾根に取り付く。かすかに分かるつづらの道があり、そこを登っていく。尾根の上に出るとあとは上に向かって登るだけである。途中、山頂と書かれた目印がある。

山頂に向かう
【山頂に向かう】
   第一峰を登る
【第一峰を登る】

 急な尾根をゆっくりと登っていると、上から1人降りてくる。ずいぶん早い下山だ、聞くと朝5時から登り始めたそうだ。我々と同じコースのようだ。尾根を登り続けると狭い岩屋がある。この辺りから岩が多くなる。
 道は尾根から左の方へトラバースとなる。ロープのある急な斜面を登り、ガレ場も通過する。樹林の隙間からは西沢大橋の陸橋や駐車場が良く見える。広い駐車場は満車のようだ。花の写真を撮りながら進んでいくと再び尾根の上に出る。尾根の上の方は赤白色とりどりのシャクナゲがよく咲いている。
 突然目の前に岩の壁が立ちはだかる。上から鎖が下りているので、どうやらこの壁を登るようだ。高さ10mほどの岩を慎重に登った。その岩の上に立つと、まだ先に岩が続いていて、鶏冠山のピークと思われる岩も見える。周囲は360度の大展望で、甲武信ヶ岳や雁坂嶺、富士山などが良く見える。ここは第一岩峰で、もうここが山頂として、帰っても良いくらいだ。第一岩峰は巻き道もあるようで、仲間のひとりが藪の中から這い上がってきた。下りはこの巻き道で下る事になる。

クサリは錆びた針金で結ばれている
【クサリは錆びた針金で結ばれている】
   倒木が足がかりの鎖場
【倒木が足がかりの鎖場】

 第一岩峰から第二岩峰まで岩づたいの上り下りが続く。岩場にはクサリがあるので安心だ。しかしそのクサリをよく見ると、岩に打たれたボルトとつながっているのは錆びた針金だ。クサリ自体はステンレスで真新しいが、その接続が少々不安だ。全体重がかかるだけに、この先何年も耐えられる物ではないだろう。

第一峰から鶏冠山のピークを一望
【第一岩峰から鶏冠山のピークを一望】
   第二峰を下る
【第二岩峰を下る】

 シャクナゲの藪の中を通り抜け、第三岩峰の直下まで来ると、第三岩峰迂回路の指導標がある。道なりに右の方へ岩峰を回り込んで進んで行く。この辺りから指導標の行き先は木賊山となる。藪の中を少し登ると、道は左右に分かれる。左手の道に進み、第三岩峰を登り返した。

第三峰は巻いて登る
【第三峰は巻いて登る】
   山梨百名山標柱のあるピーク
【山梨百名山標柱のあるピーク】

 第三岩峰の頂上に山梨百名山の標柱がある。ちょっとしたテラスのような場所で休憩した。目の前には国師ヶ岳が見える。鶏冠山のピークはまだ先にあるので、ひと休みしてからまた奥へと進む。ここからはもう危険な岩場はなく、シャクナゲの藪の中を突っ切るだけである。

国師ヶ岳
【国師ヶ岳】
   鶏冠山ピーク(2115m)
【鶏冠山ピーク(2115m)】

 鶏冠山のピーク(2115m)にはこれといった標識や三角点はない。場所は狭く眺望もなく、突き出た岩がこの山の標高を50cmばかり高くしている。ここから先は木賊山や甲武信ヶ岳と続くが、今回は来た道を引き返すことになる。

秀麗富士
【秀麗富士】
   駐車場方面が良く見える
【駐車場方面が良く見える 】

 山では登りよりも下りの方で慎重を要する。とくに岩場の山では注意しなければならない。とは言っても来た道なので、多少は安心だ。第二岩峰まで戻ると、第一岩峰で立っている人が見える。今回の山行で人と会うのは、この人を含め二人だけだった。二人目のこの登山者は甲武信ヶ岳の方まで縦走するそうだ。

雁坂嶺方面
【雁坂嶺方面】
   駐車場へ帰還
【駐車場へ帰還 】

 駐車場まで無事に戻り、9時間45分の長い行動を終えた。駐車場は朝よりもガラガラだった。下山後の楽しみである温泉は、牧丘町の花かげの湯へ。あいにく内風呂が使えず、露天風呂だけの利用だったが、料金が半額の割引になった。最後に併設の食事処であなご丼定食を食べて満足。車でなかったら生ビールを飲みたいところだ。
 仲間を甲斐大和駅で降ろし、自分は明日の三頭山のため残留となる。16号の渋滞を二度も走りたくないためだ。この時期は車中泊も快適だ。三頭山は別のメンバーと行く事になる。

《登山道の花》
キバナノコマノツメ ■■ ミヤマスミレ
 【1.キバナノコマノツメ】
 【2.■■】
 【3.ミヤマスミレ】
フデリンドウ イワカガミ シャクナゲ
 【4.フデリンドウ】
 【5.イワカガミ】
 【6.シャクナゲ】

付近の山 甲武信ヶ岳(2007.07.29)、乾徳山(2003.05.01)、五郎山(2006.05.20)

立ち寄り湯情報
 
花かげの湯★★★
場所:山梨市牧丘町窪平453-1(TEL:0553-35-4126)
泉質:アルカリ性単純温泉(ph9.5)
料金:500円・時間:11:00~21:00
休館:月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)
食堂:有、露天:有
Camera:CANON PowerShot S100

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